商品を作るため、どんな情報が必要?
OEM事業を行っていると、必然的に商品設計を行う必要性が出てきます。その設計の際、どのような情報を顧客から聞き出せば良いのでしょう?
売り込みたい要素
まず、最初に、どのような商品を作りたいかを明確にしてもらうため、関連法規は考えず、どんな要素(効果・効能)の商品を作りたいかを聞き出しましょう。
その際、配合したい素材(成分や原料名)やイメージしている競合商品までの情報を顧客から得ると、より的確な商品設計が可能になります。
配合したいメイン成分が明確になっている場合、その配合量(1日当たりの摂取量)の希望まで聞き出せると、さらに顧客の要望に合った商品へと仕上がります。
希望の製剤剤形
錠剤・ハードカプセル・ソフトカプセル・顆粒・ゼリー・ドリンクなどの希望の剤型を顧客から聞き出しましょう!
一方、希望される素材・原料によっては、製剤の剤形適性が合わない場合があるので、注意しましょう。
例)DHA(オイル原料)の錠剤・ハードカプセル・ドリンク
また、剤形によって、製造の最小ロットも異なってきます。顧客が小ロット希望の場合、必ずしも、希望する剤形で商品化すべきでない時もあるので、的確にサポートしてあげましょう。
剤形毎の最小ロット設定と商品設計
希望の包装仕様
商品設計は、配合する成分の設計ではありません。包材仕様も商品設計に組み込まれます。希望される販売価格や売りたいターゲット層によって、最適な包材仕様を提案する必要があります。
まずは、どんな包装仕様を希望されているかを聞いてみましょう。
近年は、メール便対応を希望される顧客も増えてきているため、通販での販売を希望される顧客に対しては、メール便対応の有無まで聞き出しましょう。
なお、包装仕様や包装資材によっては、最小ロットの縛りが生じてくる商品も存在します。例えば、個包装仕様にすれば、コストが上がるだけでなく、製造の最小ロットも大きくなってきます。
また、アルミ袋仕様でも、様々な印刷形態(グラビア印刷・エスプリ印刷・後印刷)が存在し、それぞれ最小ロットやコストが異なってきます。
そういった最小ロットを加味したうえで、ベストな包材仕様を提案していただければと思います。
一番売りたいターゲット像
売りたいターゲット層によって、売り方や販売価格帯が変わって来るため、商品設計(包材仕様を含む)が変化してきます。性別・年齢層・所得層の3つまで明確になれば、より的確な商品設計で提案が可能になります。
初回希望製造ロット・希望コスト
顧客によって、作りたい商品数(希望製造ロット)は、大きく異なってくるでしょう。また、OEM会社によっても、製造の最小ロットが異なってくるでしょう。
それらの希望のすり合わせを行うことは、非常に重要です。さらに、希望のコスト感もしっかりと聞いておきましょう。できれば、最初のインタビュー時には、希望を明確にしていただく方が双方のためでしょう。
どんなに頑張って良い商品設計を作っても、この製造ロットやコストの希望が全く合わなければ、無駄働きをしかねません。
さらに詳しくは、弊社OEM問い合わせフォームなどを参考にしていただければと思います。ここでは、説明しきれないような情報も記載されています。
さて、案件の成約率を高めたり、顧客の成功率を高めるには、どのような商品設計を行っていけば良いのでしょう?
今までは、顧客が作りたい商品を作るための情報収集の紹介でした。次のページでは、それらの情報を活用して、売れる商品設計へ仕上げていくための技術を紹介していきます。