ヒアルロン酸の材料として美容の用途でも
グルコサミンは、グリコサミノグリカン(以下GAG)の構成糖であり、GAGには血液の流動性を維持するヘパリンと血管、血管壁に多く分布するヘパラン硫酸が存在します。 甲陽ケミカルでは、グルコサミンの血流改善効果として、マイクロチャネルアレイ法による評価を行い、その改善を確認しております。また、血小板凝集機能に及ぼす影響について、ヒトの多血小板血漿を用いて測定、グルコサミンがADPの受容体への結合を阻害することによって、血小板内のカルシウム動員、チロシンリン酸化酵素Sykのリン酸化などのシグナル伝達物質を抑制し、血小板からの顆粒成分の放出、トロンボキサン合成を阻害し、さらにフィブリノーゲン受容体の活性化を抑えて血小板の凝集を抑制すると考えられます。
また、血管に対する効果では、TNF-αで刺激した血管内皮細胞においてケモカインであるMCP-1と接着分子であるICAM-1の発現に及ぼすグルコサミンの影響を調べ、その結果として、グルコサミンはこれらの発現を濃度依存的に抑制し、抗動脈硬化に効果があることが考えられます。これに続き、自然発症動脈硬化症マウスにグルコサミンを投与する実験では、グルコサミンを投与しなかったマウスに比べて動脈硬化病変の形成が抑制され、この時血清過酸化脂質が顕著に低下することが確認されました。
この様に、グルコサミンは、血流の改善と血管の動脈硬化病変の抑制に関与があることが認められ、メタボリックシンドロームの血管・血流の質的維持に効果があることが期待されます。
有効性試験の実績
- グルコサミンの血流改善効果
- グルコサミンの好中球機能と血流速度に及ぼす影響
- グルコサミンの血液流動性に及ぼす影響
- グルコサミンの血小板機能に及ぼす影響
- Glucosamine, a naturally occurring amino monosaccharide, suppresses the ADPmediated platelet activation in humans.
- 血管内皮細胞の活性化に及ぼすグルコサミンの影響
- 自然発症動脈硬化症マウスに対するグルコサミンの効果
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